ドロテア第1巻/Cuvie

maeoki2007-02-11

ドロテア~魔女の鉄鎚~ (1) (カドカワコミックスドラゴンJr)

ドロテア~魔女の鉄鎚~ (1) (カドカワコミックスドラゴンJr)

エロマンガでは専ら現代ものを描いていることを考えると、史実で言えばジャンヌ・ダ○クがいたような中世風の世界観の話なのは意外だった。そして、もっと意外だったのはエロがないことである。着替えとか入浴だとかのサービス的なシーンもない。確かに連載誌のドラゴンエイジは一般誌のくくりではあるが、あれだけ剛柔自在にエロを描いている作者がこれだけストイックなものを描くとは思っていなかった。
とはいえ、主人公のドロテアには幼なじみの青年ギュルクもいるので、ラブな要素もないではない。第1話では久しぶりの再会で喜びの抱擁を交わした後、ギュルクにキスをされるというシーンがあった。予期していなかったのか、ちょっとパニックになるもののすぐに短剣を抜いてやめさせるというあたりは、このキャラの基本的に潔癖な性格を表している。まあ、それでその後何も考えられなくなるほど初心というわけでもなさそうだけど。
中盤では傭兵になるための条件としてギュルクと剣の勝負もしているのだが、あっさりドロテアが勝っており、純粋な剣の力量としては彼女の方が上である。主人公としてはむしろこれが正しいだろう。サブタイトルに「魔女」とはあるが、それはドロテアの血筋を示すだけで、ゲーム風に職業を表すなら戦士として志願しているわけだし。