ダヴィンチNo.154のハルヒ特集
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2007/01/06
- メディア: 雑誌
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涼宮ハルヒの"憂鬱” 最初の2Pはハルヒという作品の全体像を表している台詞を10ほど引用してある。比率としては「憂鬱」からのものが多い。基本的な枠組みは1巻で決まっているからそうなるのも当然か。あと、これも当然ながら「世界」という言葉がよく出てくる。
涼宮ハルヒの非常な日常 大森望、西島大介、辛酸なめ子の各氏がそれぞれの立場から分析をしている。なめ子氏は女性としての立場からこれを理系男子に受けるための教本として読んだらしいのだが、実際に各ヒロインの言動を真似すると極端な個性となって気を引くどころではないような。まあ、かなり冗談めかして書いているので、本気度は薄いのかもしれないけど。大森、西島氏はSFとしての側面と読む側の探究心をくすぐってそれに応える作りをほめている。
SOS団団員紹介&不思議な相関図 メインの5人の相関図が載っている。ハルヒに全てのキャラから矢印が飛んでいるのは当然として、キョンにも同じく全員から来ているのは語り部としての、あるいはハルヒのパートナーとしての重みか。
他に、精神科医の名越康文氏がこの作品について「本作が世の男性から熱く支持されているという現象が、精神科医として興味深い」として、
一見ハルヒが中心になって、彼女の願望のままに騒ぎを起こしている話に見えますが、実際それはキョンの理想であって、あえて誤解を恐れずいえば、彼の妄想の物語といえるでしょう。
と書いている。まあ、「妄想」はいかにも極端な表現だけど、傍から見ればキョンの立場は結構うらやましいものかもしれない。キョン自身に能力がなく、恋愛面での描写も極めて淡白なところが、特にある程度年齢のいった男性読者(現実との距離感を多少つかんでいる?)にはちょうどいい塩梅になってそうな気もするし。
涼宮ハルヒにつながる小説・マンガリンク 7つのカテゴリーに分けて各3冊づつ、全部で21冊。恥ずかしながらほとんど読んだことがないものばかりだった。SFが少ないのはともかく、意外にもほとんどが日本の作品。
*1:なぜか表紙では「微笑むと」になっているのだが。