#4、#5

第4話「トモダチ」

ハルカの声はなぜか妙にツボに来る。声をあてているのは工藤晴香(下の名前が演じるキャラと同じだ)という人らしいが、公式のプロフィールを見るとまだ16歳と若い。若さと経験のなさから来る芝居っけの無さがかえっていい按配にハルカの飾らない雰囲気には合っている。かといって棒読みというほど抑揚がないわけでもないし。とうとう三回連続で(!)来たお風呂シーンで母と会話するところはエコーがかかっているのがなかなか艶っぽくて良かったり。
お話的には雨降って地固まる、の典型だけどその「雨」のケンカの場面が実にほのぼのしていて微笑ましいぐらいだった。かかっている音楽がコミカルな上に、相手を叩くのも平手でそれもきっちり交互に叩き合うという紳士(淑女か)的なやり方なので深刻な雰囲気はさらさらない。日常世界はあくまでも平和的な空気のまま進めるということだろうか。まあ、ユウの家庭は相も変わらず勉強のプレッシャーで重苦しいが。
雨の中、ストラップを探しているアイの横でハルカも探している場面の

アイ 「なにやってんの?」
ハルカ「ちょっと探しもの」
アイ 「誰も頼んでないわよ」
ハルカ「そうだね」
アイ 「勝手にすれば?」
ハルカ「うん、そうする」

は、ハルカの台詞がとぼけた感じでいい。最後にはめでたくハルカがストラップを見つけて、アイもそれを素直に喜んで仲直りという気持ちのいい展開だった。

第5話「ソレカラ・・・」

危険? 危険だと? フッ、笑わせるな。
全ての秩序を破滅させ、量子存在と化した我らラクリマの民がいまさら何を思う。
もし龍のトルクが世界を消し去るのなら、消えてしまえばいい!

説明なしで緊迫感のみある異時空編だが、いろいろと重要そうな言葉も出てきた。ハルカがイスカの手によって消されようとした時に発動した力の凄まじさからいってカラスは過去に(別の時空における)ハルカを失った経験でもあるのだろうか*1
穏やかな日常世界の中でもミホは完全にお笑いキャラとなっている感あり。今回は家族も巻き込んでオカルトネタで攻める。犬までもが「オーラグラス」をつけているのには笑った。こっくりさんならぬウィジャボードで物の見事に「NOEIN」が指し示されてもその場にいる誰もわかる者はいないのは当然。もうちょっとミホがオカルト能力における信頼度を持たれていればハルカも気にしたかもしれないけど。
ついでにいえば、内田&郡山ペアもどちらかというと和ませ役。この手の話(日常に異世界が侵食する)においては、「絶○少年」がそうであったように本来謎を解き明かす立場にいるはずの人間は傍観者にならざるを得ないのか。「ぜつりん(絶対臨海阻止計画委員会の略)の内田さん」はかなり非教育的なネタ。(笑) 確かにセクハラである。

*1:今回も出てきた「ハルカはいずれお前の前から消える」や以前の「お前にハルカが守れるはずがない。お前は俺だからな」などからもそんな感じが。