まじかるストロベリィ、ゼロの使い魔 3


最近買った本で帯がついているものを並べて写真に撮ってみた(クリックで拡大)。見事に表紙が女の子ばかり。まあ、いまさらだが。ついでに言えば、ちょっと前に出たのが多い。全部書けるかどうかわからないけど、感想を書いてみる。

まじかるストロベリィ/まつもと剛志ISBN:4592143817

早い話、拾った猫などが恩返しに人の形をとって恋人になってくれるというパターンの植物版なのだが、ヒロイン「いちこ」の行動が実にもう他愛もなく、それでいてかわいいわけで、まさに帯の文句の通りである。作中では途中から女の子がもう一人出てくるが、基本的にはいちこがメインなのは明らかで、その辺のシンプルさも自分好み。

  • 見た目も精神年齢もだいたい小学生なみ。
  • しかし、拾い主の日下部青年(理学部の学生)を異性として意識するおませさん。
  • なぜか彼を「ご主人様」と呼ぶことに象徴されるように偏ったおたく的知識がある。
  • いきなり最初のネタがメイドコスプレにネコミミ

というのがいちこのだいたいのプロフィール。後は、その必死な気持ちにも関わらずスキルが足らずに空回りする様を暖かく見守るだけである。大人で純粋な人間キャラだとお馬鹿過ぎるのは時にあざとくも見えるものだが、人外(正確には謎の植物「魔法苺」の妖精)ならばOKだったりするのが漫画のいいところか。
ときどき等身が伸びて大人っぽくなるのは意図したものかそうなってしまうのか判別しにくいのだが、巻末に載っているデビュー作「ロボ山さん Go Fight!」にもちょうど大人版いちこのようなキャラが出てくるので、その名残だろうか。個人的にはこの大人っぽいバージョンも捨てがたいので、一回丸々それで通した話も見てみたい。妖精という設定ならなんでもありかもしれないし。

ゼロの使い魔 3/ヤマグチノボルISBN:4840111960

ツンデレキャラであることを意識した帯の文句は実際に中にも出てくるのだが、確かにそう言われてもしかたのないことはしている。当然のごとく女がらみである。(笑) まあ、まるっきり主人公の才人が悪いとも言えない状況ではあるのだが。その当事者でもあるメイドのシエスタが今回はルイズに負けないくらい目立っている。「脱いだらすごい」とかちょっと前の流行り言葉をさりげなく描写に使ってくるあたりに作者の筆の軽さが生きている感じ。経緯はともかく一緒に風呂に入ったり、自分の故郷に誘ってみたり、素朴な見かけに反して色々と大胆なキャラである。
ルイズはルイズで、前巻において婚約者のワルド子爵との思い出にけりがついた*1せいか、いよいよ恋愛感情らしきものが芽生えてきている。今まで才人の前でもはばかることなく着がえていたのをシーツに隠れてするようになったのは、相手をそれだけ意識するようになったということで、極めてお約束の行動ではあるけど気持ちの変化を示す例としては非常にわかりやすい。ゲームで言えばゼロ近辺でうろうろしていた好感度が安定してプラスになったくらいの段階でまだまだだろうけど。

*1:憧れであって結婚の対象としては見ていないということを自覚したことに加えて、自国にとって害を成す存在であることも判明した為。