第8話「伝承と記憶の狭間で」

君も……出口を探しているんだよね?
だって、世界は開いていると思いたいから。

須河原嬢の語りが長くてちょっと驚いた。単なる野次馬根性で祭りとか常ならぬものを追いかけているわけではなかったのか。このキャラの口を借りて作品のテーマを説明したという感じもするけど。それにしても、車は派手なピンクだし、ハンチングの帽子をかぶって眼鏡を襟に引っかけていたりと、微妙に古いセンスの人だ。
それはそうと、歩と拓馬というダウナーな男性キャラ二人が会話する場面があるけど、女性を相手にしているときよりはまともにしゃべっているように見えるのは気のせいか。(笑) 美紀のことをどう思っているか聞かれて「別に……」と煮え切らない返事をしたら「結局のところ君は、夏休みが終わればいなくなるわけだし」と言われてムッとする歩がいかにも練れてない人格をさらけだしていて痛い。自分のことを放っておいてほしいという態度を常に見せておいて、ちょっと見下されたような言い方をされると腹を立てるのが子供というかなんというか。
潮音が歩にキスを迫る場面での歩は、断るにしてももっと言い方があるだろうに、とか思うのは自分が潮音に肩入れしているせいか。まあ、痛いのはどっちもどっちではあるけど、断る前に抱きしめるとか頬にキスするくらいのことをしてもいいんじゃないだろうか。うっかり胸に目をやって顔を赤くしているのは年相応の反応だけど。今回はこのシーン以外にも胸を強調するカットが多かった。麻子さんと歩が話しているシーンとか、須河原晶と歩が車をはさんで会話しているシーンとか。全部、歩がらみというのがまた腹の立つところで。(笑)