「涼宮ハルヒの動揺」の感想・その2

朝比奈ミクルの冒険 Episode 00:「涼宮ハルヒの溜息」でSOS団が作っていた映画のノベライズというかメイキングというか。内容には多少、虚実が入り交じっているっぽい*1が。唐突でつながりを欠く場面転換の多さは意外とアニメ向きかもしれない。
「溜息」でのキョンのコメントにもあったように、映画と思っているのはハルヒだけで実質は「朝比奈みくるプロモ」なのはノベライズでも変わらないが、54Pの描写などは必要以上に細やかで、

小柄な身体をぴょんぴょん跳ねさせているせいで揺れているのはウサミミだけでなく、彼女の身体の一部もそうであったが

って、そんな文章、雑誌連載の時もあったっけ。同じページでバニーの衣装を「がんばりすぎのコスチューム」とか書いているし。

(追記:確認したら、上に引用した記述はしっかりあった(2004年2月号)。しかし、以下に書くように単行本では修正されている部分があることにも気づいた。ページの表記は単行本準拠)

  • 77Pの「何とかしてくれ、と叫びたくもなろうというものだが〜」で始まる段落の最後の「俺と代わってくれ、小泉。」は雑誌連載時はなくて、代わりに段落を変えて「見るに耐えない。」という文章が入っていた。
  • 89Pの「当然そうはならないのである。」で始まる段落は、連載時、一度「消え去ったりはしない」で段落を終えていた。さらに「窮地を救うことになっていた。」は「〜なっている。」であり、そのあとの「監督の思い描いた〜」はなかった。
  • 上のすぐ後の段落の「〜他にいないもんな。」の後の「何の伏線もなく新キャラが出るには残り時間が少なすぎる。」は、連載時は「伏線もなく新キャラを出しても顰蹙を買うだけだ。」だった。
  • 90Pの「〜滅殺してしまおうと計算しているのだろうか。」の後、「他人の徳は自分の徳だと思い込む人間がこの世にはけっこう多い。」という文章が連載時には入っていた。
  • 94Pの「我らが団長の興味が〜」は、連載時は「ハルヒの興味が〜」だった。

*1:バニー姿での商店街での売り子のバイトはあくまで劇中の設定ではあるけど、たぶん実際にお金をもらったりしたんじゃないだろうか、とか