カテキン第1巻/オジロマコト

maeoki2007-03-02

カテキン(1) (ヤンマガKCスペシャル)

カテキン(1) (ヤンマガKCスペシャル)

どこがどう面白いのかというのを説明しにくい。「大学生のお姉さんの家庭教師がヒロインのちょっとエッチな漫画」という外枠のイメージとは違う部分があって、そこがこの漫画の個性になっているんだけど、それを端的に示す言葉というのがすぐには出てこない。まあ、困った時は公式サイト(第1話が全部読める)でも見るに限るが、講談社のオンラインショップの紹介には

僕のせんせーは、天然・ぐーたら・ちょいエロです。

勉強だけが取り得の中学2年生・白井幸。勉強をまったく教えない美人家庭教師・茶畑ナナ。この物語はそんな2人が織り成す、青春エロバカラプソディーです。

とある。確かに(主人公のサチにとっては)「青春」には違いない。「ラプソディー」はドタバタやっているようで少ししんみりしたところもあるこの漫画を表すにはちょうどいいかもしれない。細かい突込みを入れるなら、別にナナ先生は「まったく」教えないわけではないんだけど(第6話など)。
ナナ先生 ヒロイン。天然といえば天然だが、お姉さんタイプの定型とはちょっとずれるというか、あまりベタベタしない感じで程よくだれている。サチのことを男性として意識していないが故に、勉強している横でチャイナドレスに着替えるというようなサービスシーンもあるわけだが、話のスタイルが基本的にギャグ落ち(しかもちょっと脱力系な)なせいかそれメインにはなっていない気がする。
サチ 主人公。好き放題に振舞う先生のボケにも、ある程度それに乗ったり、時にはクールに無視してみたりする技量を持っている。まあ、エロなことには年相応の関心があるので問答無用で興奮してしまうわけだが、独特のゆるい空気を生むためには主人公にもある程度のたくましさがいるのかと思う。単に初心でやさしいだけだとラブコメの主人公になってしまうし。公園で遊んだ時に先生が着ていた体操服を返してもらった時に部屋で

なめるのは変態のすることだ
が “着てみる”はセーフのハズ‥‥

とよくわからない理屈で洗う前のそれを着てしまうあたりは、中学2年にして既に独自の哲学めいたものを持っているといえるかもしれない。
愛、雪村 サブキャラ二人。愛は文武両道で顔よく性格もいいよくできた子で、ハルヒで言えば朝倉さんか。これが家庭教師の漫画でなければメインにもなれるだろうけど、いまのところはサチの勉強へのモチベーションを上げるための要素の一つという感じか。
雪村の方はメガネキャラは胸が大きいという一つのパターンをなぞっている。まあ、性格的には割と強気な部分もありそうだから地味一辺倒でないのはいいが、今のところは胸以外の印象はあまりない。