第9話〜第11話

感想をサボっているうちに最終回になっていた。というか、14話で1クールというのも珍しいような。

第9話 サムデイ イン ザ レイン

このシリーズらしい雰囲気のタイトルだけど聞いた覚えがないなぁと思ったら、アニメオリジナルの話だった。おまけに脚本が原作者というのも変わっている。
良くも悪くもハルヒが何かしら事件を起こしていく通常の話と違い、基本的に何も起こらない話。事件のない時のSOS団の日常がどんな感じなのかというのを淡々と描写している感じである。中盤、長門が部室で一人本を読んでいるところはカメラも固定されている上に長門が本のページをめくる以外は動かないので、ものすごく静か。隣の演劇部だか放送部だかの練習の声が聞こえている。名探偵コ○ンや少年エースなど有名な漫画やアニメのパロディネタをやっていたようだが全部はわからなかった。
商店街にヒーターを取りに行って帰ってきたキョンが暖かい部室で居眠りしてしまい、目を覚ましたら肩にカーディガンがかけられていて、自分のほかにはハルヒしかいないという状況はまたしてもハルヒキョンカップル化狙いの展開だろうか。目を覚ましたキョンを見て何やら慌てているハルヒがそれまでどんな顔してキョンを見ていたのか気になるところ。

第10話 涼宮ハルヒの憂鬱

朝倉涼子「私の負け。よかったね、延命できて」

本筋の話になると一段と作画に力が入るなぁ。OPを歌でなく映像にスタッフの名前をかぶせる第1話や最終話でよくあるような形式にしているからそれだけストーリーの部分が長いわけだし。
ミステリックサインの時と同様アクション部分は最もアニメ映えする場面で、文字だけではわかりにくかったのが映像だと一目瞭然。スピード感のある戦闘シーンになっている。長門キョンの襟首をつかんで地面に伏せさせたり、蹴っ飛ばして移動させたりとぞんざいともいえる扱い方をしているのが面白かった。
後半の大人版朝比奈さんの声がしっかり年齢相応のものになっているのは当然とはいえ感心する。まあ、普段がちょっとかわいく作りすぎなのかもしれないけど。あと、原作においては朝比奈さんのキョンに対する気持ちがもう一つわかりにくいのだけど、アニメ版だと多少距離が近めというかどう見ても友情以上の好意を持っているように見える。原作の212Pだと単に前に立っているだけでくっついてはいなかったものな。

第11話 射手座の日

自分はよく知らないけど、ゲーム部分をSF艦隊戦のアニメのようにしているのは銀英伝とかのオマージュなんだろうか。クラシック風のBGMがやけに壮大だったりするし。いずれにしても、ノートパソコンでゲームをしているところを普通に描写しても地味なだけだからこれはいいアイデアだと思う。みくる艦隊の乗員が猫なのがなかなかかわいい。
シナリオ展開自体は同じなので特に目新しい場面はないが、アニメならではの見所というとどれだけ原作に忠実に作っているかということになる。朝比奈さんの「うふ。味わって飲んでね」とか、ハルヒのコンピ研への強襲ドロップキックとか、長門の超絶タイピングとか。本当にそのまま(高品位で)再現しているからすごいよなぁ。