コミックハイVOL.8、VOL.9
以前は中綴じの青年誌スタイルだったが、平綴じになって厚くなっている。表紙のタイトルの上に「Girlish Comic For Boys and Girls」とあるのは、男も読める少女漫画というコンセプトなのか。
まず、VOL.8から。例によって興味を持って読んだところだけ。
女子高生(大島永遠)
騒がしい漫画だなぁ。飛行機に乗る前と乗っている間だけで一話作っているのだが、各キャラの性格付けが四方八方に極端でどう見ても普通なのがいない。明るくアクのない絵柄からは想像もつかないカオスである。
ひとひら(桐原いづみ)
明るく和やかな雰囲気の中に時々痛みを混ぜ込むという(いわゆる青春小説)ノリはちょっと苦手なところも。演劇をテーマにするのであれば絵(表情)はもっと生々しさを加えた方がいいかもしれない。
こどものじかん(私屋カヲル)
黒がりんの写メを見せたくない理由が「りんちゃんの体を先生に見られるなんていや」ってのもすごいな。ジュースのストローの間接キスを先生に奪われたり、相変わらず報われない。単行本を読んだときも思ったが、思考とか言動に小学三年生ではない部分があるんだよなぁ。女の子が女の子を好きになるということの意味を黒がきちんと自覚していることにしてもそうだし。りんの「そのアメ 今 私のくちびると 同じ味がするよ」という台詞も相当なものだが。
そして、VOL.9。
女子高生(大島永遠)
いくら女子高でもそこまで同性(この場合はバスガイド)に対抗心むき出しにするものだろうか。まあ、多少の誇張はありそうだけど。
漫画全体の傾向としては、毛利と小柴(百合カップル?)みたいに静かなタイプもひっくるめて、基本的に全員ボケキャラという認識でいい気がしてきた。
魔法少年マジョーリアン(石田敦子)
確か「純粋デート倶楽部」でも男の子が女装してメンバーに加わってたけど、そういうのが作者の趣味なのかなぁ。魔法少女もので女装少年ものという組み合わせは普通思いつかないと思う。
官能ノススメ(山田可南)
女子高生が官能小説家のところでバイトとはまたあざとい設定であるが。小説家が今時パソコンも使えないアナログ人間で部屋も散らかってたりして、いかにも女っ気のなさそうなタイプなのに女子高生(主人公とは別人)の恋人(?*2)がいるというのはちょっと意外。
こどものじかん(私屋カヲル)
りんがすっかり色ボケしている。夏休みがうれしくない理由が、その間青木先生に会えないからと小学生にあるまじき発言。まあ、そういうことを言えてしまうのが小学生らしい素直さなのかもしれないけど。
セブンアンドワイの週間ランキングで一位らしい(http://books.yahoo.co.jp/ranking/online/all/all/weekly/index.html)が、やっぱり売れているのか?