私屋カヲル/こどものじかん

こどものじかん 1 (アクションコミックス)

ちょっと個人的には方向性がつかみにくい作品。扇情的な部分と繊細な部分が入り混じっているのでどちらが作者の本領なのかわからない。前者はたとえば｢中出し｣だの｢指フェラ｣だのといった言葉を小学生が口にする危うさであり、後者は相手が同性にしろ異性にしろ愛情を求めているのが伺えるところである。
キャラの外見は主要３人が全員腰まで届くような長い髪で（しかもやたらとボリュームがある）、りんのオーバーニーソックスとか黒のメイドさんめいたフリルの衣装とか（ネコミミまで出るし）、かなりおたく志向な感じで、リアルなキャラ造形で勝負するという作りではなさそうだ。少なくとも外面は。
まあ、内面にしても内気な美々はともかくりんと黒はずいぶん大人びているというか、恋愛面での言動がどう見ても５歳くらい先走っている。上に書いた過激なキーワードは強がりの面もあるけど、りんの迷いがない気持ちの表現や時に策を弄して相手を引き寄せるやり方は子供っぽい憧れという段階を通り越しているし、特に表情がなぁ。