ムシキング#30、#31

第30話「理想の森」

勝手に勘違いして餌食になろうとしてくれているのだからさっさと狩ってしまえばいいのに、何かチョークも手ぬるいなぁ。結局、ムシキングを呼ばれて邪魔されたあげく、発明家のばあさんモニカの飛行艇(?)に踏みつけられておじゃんである。
飛行艇の操作に借り出されて細い腕で懸命に車輪を回すパムが健気だが、周りの大人は手伝ったほうがいいような気もした。(笑) パムもその日初めて乗ったわけで、それほど熟練を要するものでもないだろうし。

第31話「伝わる痛み」

パムがよくしゃべる回だった。神秘的な方でなく、割と普通の女の子っぽい方のパムである。冒頭、セミがうるさくしているところでの

パム「ありえない」
ポポ「なに? 聞こえない」
パム「こんな数のセミ、ありえないって言ってるの!」

は、耳をふさいだポーズもあいまって妙にかわいい。宍戸さんの声は実のところくだけたしゃべり方をしている時の方が合っているのかも。むやみと高くはないがちょっと舌足らずに幼い感じで、あと少しにごっているのが独特の雰囲気を生む声だ。
冒頭にちょっとギャグっぽい場面を持ってくるのは前回と同じ*1。出口がわからず右往左往しているところにジジと名乗る老人が登場して助けてくれる。パムを君づけで呼ぶあたりはなかなか品がいい。
それにしても、弱いものを人質に取るとはソーマもすっかり悪役になってしまっている。しかも、それが自分を慕っているセランとあっては、仮にこの先優しい心を取り戻すことがあっても、幸せな結末を迎えられるか微妙かもしれない。
ポポに「一人で来い」と言ったり、結局みんなで来られたら「そんなことだろうと思った」とうそぶいたり、チビキングを追っ払ったら「虫けらの分際で……」と吐き捨てたり、ベタな悪役台詞を連発するソーマ。もちろん、わざとやっているわけでもないのだろうが、ここまで見事に悪役を演じられるとなにやらピエロのような様相を呈してくる。王道をいくストーリーの上では負けることがわかっているだけに。

*1:前回は気球が落ちるところ。かなり各キャラの顔が崩れている。