Bug Bug 11月号

紙質がいいのかずっしりと重い。PCAngelと似た感じで、1〜2Pずつたくさんのゲームを紹介するというスタイルのようだ。
アンダームーンの18禁ゲーム「D-Spray」(→自分の感想)のノベライズ(全5回)の第1話が載っているのだが、正直なところあまりいい出来とはいえない。一言でいうと、キャラが改悪されているという印象。

  • 麗子主任 媚薬の製作者。主人公に薬を渡す場面では、即その場で使うように彼女の方から指示している。原作では、薬の効果を知らない主人公が考えなしについ自分に吹きかけてしまい成り行きで、という流れで主任の慌てぶりがいいのだけど、これでは単に薬を利用して自分の欲求を満たしているようにしか見えない。
  • 綾菜 主人公の上司と婚約中の受付嬢。奥手な性格で婚約者ともまだ身体の交わりはない、というくらいの女性が媚薬の効果で乱れるわけだが、そういうキャラに最初からフェラをさせるというのはどうなんだろうか。会社のロビーの机の下で奉仕させるというシチュエーションが書きたかったのかもしれないし、焦らして我慢させるような描写を書いているだけの字数がなかったのかもしれないけど、どうも情緒に欠けるというか。

著者が「永沢壱朗」だから原作のゲームのシナリオ担当と同じなのだが、ノベライズ独自の展開にしてエロを手っ取り早く書こうとしたのが裏目に出ているような。麗子は科学者の探求心が羞恥心を上回ったという見方もできるけど、綾菜はごく普通の人間だし、堕ちるまでの過程をもっとじっくりと書いてもよかったんじゃないだろうか。