「魔性の貌(Mink)」の感想

パッケージ表
昔のゲームは短くていいなぁ。3時間くらいで一回クリアしてしまった。智(幼なじみ)のバッドエンドっぽいのを見た後、途中から選択肢を選びなおして茜(義妹)のグッドエンドっぽいのも見た。十一日目の夜に誰の部屋に行く(覗く)か、そして終盤に誰を選ぶかでエンディングが決まるみたいだけど。
「DESIRE」と同じくCD-ROMから直接起動するシステム。この頃のゲームってそういうのが多いんだろうか。台詞(フル音声)が入る前に読み込みで時間がかかるのでイメージをハードディスクに取りこんで仮想CDにした方がいいようだ。
世に出たのが1997年らしいから無理もないけど、全体に古色蒼然とした雰囲気。CGは粗い(256色?)し、コマンド選択式だし、声優さんの声は妙に大人っぽいし。
<CG>
原画は中村錦*1。個人的にはエロ漫画雑誌の「MUJIN」あたりで表紙を描いている人、というイメージだったりするけど、作品の雰囲気には合っていると思う。年上キャラだとちょっとケバい感じもあるが、年下、同年代のキャラに関しては意外に可愛く描けている。色数が少ないことで元の濃い絵*2のあくが抜けてちょうどよくなっているのかも。
<システム>

  • いわゆる「見る」とか「調べる」で進めるスタイルだが、完全な総当りではなく重要なものだけ選べばいいのでそれほどストレスはない。それでも面倒なことに変わりはないが。
  • スキップがない。*3読みなおし機能もない。さすがにこの辺は時代を感じる。
  • 今まで見たCGを最初から順番に見ていくモードはあるが、一覧からCGやシーンを選んで見ることはできない。セーブ数も8個くらいだし、即物的な使用には適さない作り。

<音声>
CG以上にまず違和感を感じたのが声である。物語の主役である麗香はとても高校生とは思えない貫禄があり、悪く言えば「おばさん」くさい。(笑) 某アニメの山百合会の面々(特に祥子さまとか)を上回るマダム声で、たぶん30代と言っても通用するだろう。演技そのものは他のキャラの人も含め、特に破綻なくこなしていると思うけど、エロシーンは今時の声優さんのナチュラルな演技に慣れていると多少芝居がかった感じに聞こえる。
<どうでもいいこと>

  • 教室の場面で一番前に座っている女の子の髪が「とき○モ」の館林さんに似ているのはわざと? 初代のPS版が出たのが1995年だからネタとしてもちょうどよかった頃だろうし。そういえば、このゲームに出てくる女子の制服も水色セーラーに黄色のリボンタイだからそのまんまである。
  • 伝票の品名の欄が「パソコン補修部品」になっていてちょっと笑ってしまった。まあ、家族などにばれるのを防ぐ為の方便だろうけど、なにか不自然な気もする。ちなみに、封筒は厚手の茶色の紙製で中身は見えなかった。
  • エロなシーン(主人公の妄想を含む)になるとクリックを促すマークがティッシュの箱(ご丁寧にもティッシュを引き出す動きまでつけてある)になるのは洒落が効いているけど、ちょっと切ない。(笑)

感想・その2(まとめ)へ

*1:オープニングにスタッフの名前が出る。

*2:ゲームディスクに入っている壁紙データの絵はかなり劇画寄りのタッチに見える。

*3:キーボード操作に対応していないから、なおさら指が疲れることに。