MADLAX 第5話 「無在 -zero-」の感想

黒幕も姿をあらわして多少ストーリーに緊張感が出てきたのはいいが、全体に教科書通りの展開や台詞が多いのが気になる。マドラックスが戦争で父親を失った孤児らしいという設定にしてもそうだし、たとえば「あなたバカよ。でも、そういうの嫌いじゃない」*1とか。何かどこかで聞いたような感じがつきまとう。
第一話でもあった自らを「女の子」と呼ぶシーンがあって、今度は密入国者の若者クリスに銃を向けられて「女の子に銃を向けるんだ?」と言うのだが、本人の戦闘能力を考えればどうにも白々しい感じがするし、別になくてもいい台詞にも見える。あるいは、事前に女の子らしい部分を見せておくとかすれば違和感も減るかもしれないけど、いずれにしてもわざわざ性別を意識させる演出はキャラクターを要らぬ枠にはめることにならないだろうか。
そういえば、親衛隊のリメルダ少尉がカロッスアに美しいと言われて「能力に容姿は関係ない」と言っているのに*2、ちゃっかり(?)そのあとでベッドを共にしているというのはどうなんだろうなぁ。脇役だからキャライメージの統一感を厳密に図る必要はないともいえるし、仕事上の会話と個人的な部分での気持は別だともいえるんだけど、何か釈然としない。

*1:反政府組織のアジトに危険を承知で行こうとするクリスに向かって言う台詞。

*2:カロッスアの「驚きました。親衛隊ナンバーワンの狙撃主がこんなに美しい女性だとは」という台詞もたいがい陳腐だけど。