フタコイ オルタナティブ「FILE-08 サはサヨナラのサ」の感想

第6話あたりからすっかりシリアスメインの展開になってしまっている。このノリで最後まで行かれるとちょっとしんどいかも。鬱になるほどではないんだけど。
沙羅や双樹の保護者は見るからにいい男で、大企業の社長みたいだしオープンカーには乗っているしで、恋太郎に対するあてつけというより視聴者に対するあてつけのようにも見えたが、実際の所はこの男、性格もいいということで反発のしにくい設定になっている。まあ、単に地位と金にものをいわせて双子を恋太郎から引き離そうというような人物であればけちな悪役確定で、最終的には泣きを見ることになるのがわかるから、むしろ彼が好青年だったことで先は読めなくなった。
せっかく今までここぞというときにはやるというところを見せていた恋太郎が事情を知った途端腰が引けているのはちょっと情けない。沙羅の「抱いてよ。明日なんてなくていいから」という自棄的な誘いに乗らなかったのも、道徳的な判断というより、自分を過小評価するあまりのことだから。できれば、気持だけでも受け取ってあげる度量がほしかった。