「処女はお姉さまに恋してる」の感想・その3

第三話「真夏の夜の恋人たち(サマーナイトラヴァ−ズ)」まで。
第二話といい、これといい、どちらかというと脇に近いキャラがメインの話が続くのが意外といえば意外。まあ、この作品は主人公がかなり特殊な状況に放り込まれるので、ある程度学園になじむまではあえて主人公を傍観者の立場でいさせているのかもしれない。いきなりメインに近いキャラとの恋愛関係を進めると違和感があるから、一子や緋紗子先生の過去の話を見せることで女性同士の恋愛についてのガイダンスとしたとか。
緋紗子先生の、

「奏さんは、詩織と私が女の子同士なのがきっと不思議なのね……でも、私は女の子が好きなわけじゃないわ。私は詩織を好きだったのよ」

という台詞は上手い説明のつけ方だと思う。話自体もきれいに最後はまとまっていていいんだけど、多少話の持って行きかたが強引な感じはした。そもそもの発端である転校にしても、それが親の意向であれ、学園の先生などに相談すれば寮に入るなどして残ることは可能だったんじゃないだろうか。