第9話「ヴィヴィアン夕陽に死す」の感想

前回の予告でつぼみが「巨乳刑事、殉職」と嘘タイトルを言っていたのは面白かったが、いずれにしても、まさか本当に死ぬことはあるまいと思っていたらその通りだった。回転ローラーコースター「ダブルループ」で瀕死になっていたのは事実だけど。
神戸観光の場面では、名もなき引率の先生の「こらそこ、一応聞いとけ〜」がリアルっぽくていい。もののわかった人物という感じで。直前のタイトルコールがなぜか今回はなかったのはわざとだろうか。
電車の中でつぼみが今ひとつ意図のわからない角度で両手を上げているのはなんなのか。まあ、白絹やヴィヴィアンと話が盛り上がっていてそうなったのだろうが、今回もちょっと一部作画が不安定なので時折話に集中できないところがあった。
自らも白絹に友情以上の好意を抱いていながら、「だって……(白絹が好きなのは真さんだから)私じゃだめなんだ」と強引に*1真と白絹を二人きりにさせるヴィヴィアン。こっそりその一部始終を見ていたと思しきUFOマンが「切なさ炸裂〜!」とどこかで聞いたような台詞と共に登場したあと、「乙女心だよね〜」と言っているけどこれって乙女心かなぁ。まあ、好きな相手の幸せを第一に考えて身を引くということだから、合ってないこともないか。その自己犠牲の精神に「おじさん宇宙人だけど(すごい台詞。w)、ちょっぴり胸がキューンとしちゃったよ」といたく感激した様子のUFOマンは神戸の上手い店を案内しようとするも無視されて、「無視かよ! おい! そこの女子〜!」と悲哀に満ちた叫びを上げているけど、なんで神戸の上手い店のことなんか知っているんだろう。
さて、波止場でのシーンは白絹がためらいながらも「一緒に写真に写ってくれませんか」とか言って撮ってもらうという展開でもよかったと思うけど、それはともかく。カップルが乗るアトラクションの定番、観覧車のゴンドラの中でも写真のことに気持ちが行っている真にちょっと寂しげな白絹。だが、意を決したように「き……気になる人っていますか!?」とお約束な質問を。「もちろん、アルティメットガールさ」という真に「その三人の中でも特に気になる子って?」とずいぶん積極的にリサーチする白絹は、限られたチャンスだからと意気込む、これもひとつの乙女心か。真の答え、「貧乳、かな」*2はちょっと間抜けに響く言葉だけど、他に言いようもないしなぁ。それにしても、あれだけ顔を赤らめている女子を前にしてまるで相手の質問の意図に気づかない真はかなり鈍感である。まあ、これもお約束とはいえ。
そして怪獣が出現するに至って、「ダブルループ」三回ですっかりばてていたヴィヴィアンが、真と二人っきりの白絹のために気力を振り絞って変身。まあ、ポーズなどは前回のつぼみと似ているけど、発達した体と羞恥をこらえる表情がロリにはない良さである。
最初、怪獣の叫び声が「いよぅ!?」と聞こえていたのだが、後の展開を見るに「におぅ(仁王)!」らしい。観覧車に近づこうとする仁王の両腕をつかんで放り投げる巨乳ことヴィヴィアンの技は、日本の文化を学んでいるという設定からして、合気道かなにかかな。
仰向けにのびた敵に馬乗りになったヴィヴィアンを見て、総合格闘技の解説者よろしくマウントポジションの利点を語る岡村さん。それはいいけど、そのあとの言葉が何度聞いてもわからない。w 「無慈悲の死衣のフルコースだ! サンテレビ前!」?
仁王から阿修羅に変わった敵に足を持たれて吊り下げられるヴィヴィアン。確か第5話の「アキバより愛をこめて」でも似たような態勢を強いられていたが、三人の中でも一番視覚的に恥ずかしいことをされているのは彼女ではなかろうか。そして、その痴態を「白絹に見られてる」ことによる恥ずかしさをパワーにして敵を倒すヴィヴィアンは本当に白絹のことが好きらしい。
戦いがすんでレポーターの繭と共に腰が抜けたようになりながらも、「まさに……間一髪! 難を逃れたここ、サンテレビ前からお送りしました!」*3と息も絶え絶え絶叫する岡村さんは繭の言葉を借りるまでもなく「プロ」である。いやもう、今回はこの人が一番目立っていた感すらある。初回の頃は、単なる変なおやじ(まあ、今でもそうなんだが)としか思えなかったけど、回が進むごとにキャラが定着してきて、ともすればまったりしがちな雰囲気をお馬鹿なハイテンションで上手く引き締めるという得がたい役割になっている。

*1:神戸の食べ歩きをつぼみとする、という口実をでっちあげた。どうでもいいけど、この場面の福圓美里@白絹は裏声気味の高い声が恥らいの気持ちを存分に表現していてよいと思う

*2:別に巨乳好きというわけでもないらしい

*3:前回の宴会シーンで出てきたサンテレビの宣伝に必死