今さらCooRieの「秋やすみ」

秋やすみ

秋やすみ

去年の秋に出てすぐ買ったのだが、今でもよく聞いているし、それほど印象が古くもなっていないので感想を書いてみる。
以下、曲の順番通りに印象を。アニメなどに使われていない、このアルバムオリジナルの曲は番号に下線を引いてある。また、関連する場合、使われている作品の寸評も書いている場合がある。

1.はじめに 30秒ほどの短いつぶやきのような曲。アルバム全体の導入部といった感じ。
2.センチメンタル アニメ『美鳥の日々』のOP。ポップで軽やかなメロディーはいいのだが、番組で聞いているときはさっぱり歌詞がわからなかった。(笑) 「カラカラ舞う雫たち」*1の辺りなどは特に。実際に文字で確認した後だと聞き取れるのが不思議だけど。
3.大切な願い アニメ『ななか6 / 17』のEDだけど、自分は見てなかったので、曲の印象だけ。穏やかなイントロ部分とミドルテンポでリズムを刻むサビでゆったりと聴ける。この曲に限らないけど、や行の音が「ひゃ、ひゅ、ひょ」に聞こえる。

4.あなたと言う時間 アニメ『光と水のダフネ』のED。この曲で、初めてこの人の存在を知った。番組は「前張りアニメ」と揶揄された過激なコスチュームと、シリアスともコメディともつかない雰囲気がかみ合っていないという、一言でいうなら「垢抜けない」アニメだったが、この曲自体は落ち着いたメロディーと胸に迫る歌詞で非常によい。
 なぜか聴くたびにいつも「結婚式で歌うといい感じの曲だ」と思うのだが、すでに別れた相手への思いをつづる歌だから、あまり適切な選択とは言えないかな。(笑)

5.秋やすみ アルバムタイトルにもなっている曲だが、最初聞いたときはアップテンポな曲調*2にびっくりした。でも、聴きなれてみるとこれはこれで結構はまる。「モロヘイヤカレー」とか「SPF紫外線対策」とか、ものすごくローカルで生活臭のある言葉が入っているのが面白い。あと、途中に入る「Wa!」がいいね。
6.ステレオ  ギターとパーカッションが絶妙に絡み合って和む演奏をバックに肩の力を抜いて歌っている。エンドレスでかけるBGMに最適。
7.流れ星☆ アニメ『成恵の世界』のOP。軽やかなメロディーと、一部聞き取りにくくも(笑)適度にファンタジックで切ない歌詞はまさにCooRieだが、この頃はまだ名前を意識していなかった。番組自体が原作漫画の展開の速さを再現しきれていない間延び演出だったので、あまり集中して見ていなかったせいかもしれないけど。
8.未来へのMelody TVアニメ『D.C.〜ダ・カーポ〜』ED。番組は見ていなかったが、CMで流れているのを聴いていい曲だとは思っていた。この曲も「行こう(ゆこう)」が「ひゅこう」のように、や行がひゃ行(?)に聞こえる。「枯れない思いを 桜色に染めた一秒」など、美しいイメージを喚起する言葉のセンスが光る。
9.存在 TVアニメ『D.C.〜ダ・カーポ〜』の新ED。ロマンティックに盛り上げる前曲から一転して、序盤はため息に混ぜてささやくような歌い方。ただし、込められている想いは決して弱々しいものではない。「心にそっと抱いて」のあたりはほのかに色気が感じられる。
10.思い出トランク ちょっとイントロの雰囲気が『流れ星☆』に似ている。タイトルから受けるイメージとは裏腹に結構ノリノリ。「この胸に降り積もる」「染まる(願い)」は『未来へのMelody』でも見かける表現。「まぶた焦がすよ〜」の部分は、音を伸ばすせいか最後の音の「ひょ〜」がかなり目立つ。(笑)
11.小さな手紙 アニメ『美鳥の日々』の挿入歌。番組では最後のクライマックスシーンで使われていた。タイトル通り、純粋な想いを綴じこめたような小品。
12.えんぴつ なぜえんぴつ?と思うが、歌詞を読めばわかる。今時使う人の少ない筆記用具がもたらすイメージは過去への追想につながる。そこから今気づいた想いを伝える力強いメッセージを歌い上げるという寸法。結婚式の歌第2弾。

 

はっきりいってどの曲もよいのだが、あえてお気に入りを3つ選ぶなら、あなたと言う時間センチメンタルステレオかな。

*1:「かなたに舞う」とかそんな感じに聞こえてた

*2:イントロの演奏部分が『スペースチャンネル5』のテーマ曲にちょっと似ているような気もする。